書類が変わっても、加入資格は法律で決まる
マイナ保険証は、健康保険証としての利用登録をしたマイナンバーカードを用いて、医療機関が加入先等を確認する仕組みです。カードそのものが国保の加入申請を行うわけではありません。退職や就職の際は保険の加入・脱退手続きを行い、その資格情報に基づいて受診します。
国保法第36条第3項は等による被保険者確認を定め、第9条には電子資格確認を受けられない場合の書面等に関する仕組みがあります。情報を電子的に照会する方法と、書面を提示する方法を設けることで、資格を確認して医療給付につなげます。
三つのものは使い方が異なる
資格確認書は、対象となる人がそれを提示して保険診療を受けるための書類です。資格情報のお知らせは加入先・記号番号等を知らせる書類で、それ単独では受診に使えません。名称が似ていますが、窓口で果たす役割が違います。
厚生労働省は、マイナ保険証を持っていない人には、当分の間、申請によらず無償で資格確認書を交付すると案内しています。カードによる受診が難しく配慮を要する人や、紛失・更新中の人についても交付の仕組みがあります。様式や有効期限は加入する保険者の通知で確認します。
| 名称 | 主な役割 | 単独での扱い |
|---|---|---|
| マイナ保険証 | 電子的に保険資格を確認する | 対応する方法で本人確認・資格確認を行う |
| 資格確認書 | 書面で現在の保険資格を示す | 提示して受診するための書類 |
| 資格情報のお知らせ | 加入先等の情報を知らせる | 単独では受診不可。機器不具合時等はカードと併用 |
機器の不具合と保険の未加入を混同しない
カードリーダーが動かない、通信できないなどの理由で照会できなくても、それだけで保険資格がなくなるわけではありません。厚生労働省は、マイナンバーカードとマイナポータルの資格情報画面、または紙の資格情報のお知らせを合わせて確認する方法等を示しています。受付で事情を伝えてください。
一方、転職後に前の保険情報が残っている場合は、正しい加入先と適用日の確認が必要です。機器が表示した内容を無条件に正しい資格とみなすのではなく、新保険への登録状況を保険者に確かめます。照会の不具合への対応と、資格記録の修正は別の作業です。
有効期限と保険の切替えを別々に見る
カード本体、電子証明書、資格確認書には、それぞれの有効期限があります。また期限内の資格確認書でも、記載された保険の対象から外れた後に旧資格で使い続けることはできません。「印刷された期限がまだ先」ということと「現在その保険に入っている」ことは同じではありません。
従来の健康保険証の有効期限は最長でも2025年12月1日で終了しています。現在の受診方法は、保険者からの案内に沿って確認します。古い証を保管していること、カードの保険証利用登録を済ませたこと、市へ国保の加入を届け出たことを、それぞれ分けて考えます。
具体例
「資格情報のお知らせ」だけ持って病院へ行ってよい?
お知らせだけでは受診の資格確認に使えません。マイナ保険証を持参し、機器不具合等のときにお知らせと組み合わせて使います。マイナ保険証を使わない場合に必要なのは資格確認書です。手元の書類の表題を確かめると取り違えを防げます。
判断の分かれ目
市への届出資料としての利用と受診時の利用
新しい保険の「資格情報のお知らせ」は国保脱退の資料になり得ますが、医療機関で単独使用できるという意味ではありません。どの窓口で、何を証明するために使うのかを明示すると、同じ書類の扱いが違う理由を説明できます。
根拠法令
国民健康保険法
第36条第3項
医療機関等が電子資格確認その他の方法で被保険者の資格を確認する枠組み。
原文を読む国民健康保険法
第9条第2項・第3項
電子資格確認を受けられない状況にある場合の書面等の交付・提示の仕組み。
原文を読む国民健康保険法
第9条第1項
カードの利用登録とは別に、主の資格取得・喪失等の届出義務がある。
原文を読む関連用語
- 現在の保険資格を示し、医療機関に提示して受診するための書類。
- 保険者に情報を照会し、医療機関等が被保険者の資格を確認する仕組み。