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戸籍証明書の種類

謄本・抄本は証明する人の範囲、除籍・は記録の状態や作り替えの経過を表します。「全部事項」でも、一人の生涯すべてが一通に入るとは限りません。

「誰の分」と「どの時期」を分ける

戸籍証明書を選ぶときは、まず誰の記録が必要か、次にどの時期・出来事まで確認するかを分けて考えます。全員分と一人分の違いだけでは、過去の婚姻や親子関係まで足りるかは決まりません。

電算化された戸籍の「全部事項証明書」「個人事項証明書」は、従来の謄本・抄本に対応する呼び方です。戸籍法第120条は、磁気ディスクで調製された戸籍について、記録事項の全部又は一部を証明する書面を請求できると定めています。

書類証明の範囲・記録の状態読み方の注意
戸籍謄本・全部事項証明書一つの戸籍に記録された全員分生涯の全戸籍という意味ではない
戸籍抄本・個人事項証明書一つの戸籍の特定の人の記録提出先が求める範囲を満たすか確認する
除籍謄本等全員が除かれた戸籍の記録特定の人が死亡しただけで、必ずこの種類になるわけではない
改製原戸籍制度・様式変更等で作り替える前の記録改製後に移されなかった記録を確認することがある

人が除かれることと、戸籍全体の除籍

死亡、婚姻で他の戸籍へ移ることなどにより、個人がその戸籍から除かれることを「除籍」といいます。一方、戸籍法第12条がいうは、一つの戸籍内の全員が除かれ、その戸籍自体を戸籍簿から除いて保存するものです。

この二つの意味を区別しないと、「亡くなった人の証明は全部、除籍謄本」と誤解しやすくなります。ほかの在籍者がいる戸籍では、死亡した人の除籍記録を含む戸籍証明書を取得することがあります。証明書の種類は、対象者一人の生死だけでは決まりません。

改製原戸籍が残る理由

改製は、法令に基づく様式の変更や電算化などにより、戸籍を新しい形式に作り替えることです。その前の戸籍が改製原戸籍です。津久見市の案内では、同市が平成22年度に電算化したことが説明されています。

新しい戸籍は、古い戸籍の全記載をそのまま複写したものとは限りません。改製前に除籍されていた人などの記録は、新しい証明書に現れない場合があります。古い記録を別に保存することによって、現在の記録だけでは説明できないの経過を確認できます。

相続で複数の戸籍を集める理由

相続人を確認するときは、亡くなった人の現在の配偶者や同居家族だけを見るのでは足りない場合があります。法律上の子、養子、以前の婚姻に関わる記録などを確認するため、出生から死亡まで連続した戸籍・除籍・改製原戸籍が求められます。

「出生から死亡まで」は特定の証明書名ではなく、必要な記録の範囲を伝える表現です。婚姻、、改製の記録を手がかりに前後の戸籍をつなぎます。子がいない場合の相続などでは、父母等の記録も必要になり得るため、対象者一人分を集めれば全事案が完了するわけではありません。

具体例

父が亡くなり、母が同じ戸籍に残っている。除籍謄本を頼めばよい?

父個人は除籍されていても、母が在籍する戸籍全体は現在の戸籍のままです。窓口では、書類名を決めつけず「父の死亡が記載されたもの」「相続で父の出生から死亡まで必要」など、確認したい事実や期間を伝えます。現在の戸籍だけで足りるかは、提出先の求める内容で変わります。

全部事項証明書に、以前の婚姻で生まれた子が載っていない。子ではなくなった?

載っていないことだけでは、その人との親子関係がなくなったとは判断できません。現在の戸籍が作られる前の戸籍や改製原戸籍に記録されている可能性があります。「記録が今の証明書にないこと」と「法律上の関係が存在しないこと」を区別し、前の戸籍を確認します。

判断の分かれ目

戸籍の受理証明書は、戸籍証明書の代用品とは限らない

戸籍法第48条の受理証明書は、届出が受理されたことを証明するものです。戸籍全体や過去の身分関係を網羅して証明する書類ではありません。届出直後に新しい記録の反映を待つ場合でも、何を証明したい手続きなのかを踏まえ、提出先が受け付けるかを確認します。

原戸籍の文字が読みにくいとき

古い戸籍では、様式や記載順、文字の書き方が現在と異なります。一つの名前を見つけただけで家族関係を断定せず、続柄、身分事項、入籍・除籍の原因、前後の戸籍の表示を合わせて読みます。実務では、どの記載でどの関係を確認したかを分けて整理すると、不足している記録を説明しやすくなります。

根拠法令

戸籍法

第12条・第12条の2

全員が除かれた戸籍の保存と、除籍謄本等への請求規定の準用を定めています。

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戸籍法

第118条〜第120条

戸籍事務の電子処理、磁気ディスクによる調製、全部・一部の記録事項証明を定めています。

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戸籍法

第48条第1項・第2項

届出の受理証明と、特別の事由がある場合の届書記載事項の証明を区別して定めています。

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民法

第887条・第889条・第890条

子、・兄弟姉妹、配偶者の相続上の地位を定めます。戸籍をさかのぼって関係を確認する理由になります。

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関連用語

戸籍を制度・様式変更等で作り替える前の記録。
全員が除かれた戸籍を戸籍簿と分けて保存する帳簿。

出典

  1. 戸籍法(e-Gov法令検索)
  2. 民法(e-Gov法令検索)
  3. 津久見市|戸籍とは
  4. 津久見市|戸籍の請求
  5. 八王子市|「改製原戸籍」とは何ですか

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