課税と納付を分けて確認する
税額が決まることと、その税額を納めることは別の段階です。納税証明は、この違いを明らかにして、納付すべき額、納付した額、残っている額などを示します。税額が記載されている証明だけでは、納付まで終わったかは分かりません。
地方税法第20条の10は、地方税等の金に関する一定事項を、請求者本人について証明する制度を置いています。条文は担保権の設定その他の目的に触れており、税の支払状況を本人の外部の取引等でも確認できるようにする役割があります。
「払っていない」の意味を読む
は、納めるべきもののうちまだ納付されていない額です。納期限が来ているかどうかは別の軸で、期限を過ぎた滞納と一括りにすると誤読します。証明の種類によって、金額を列挙するのか、滞納がないという事実を示すのかが変わります。
津久見市の納税証明書は年度・税目ごとの納付状況を、滞納のない証明書は証明日現在の市税の滞納の有無を示します。後者を、将来の納期限の分まで全額前払いした証明や、生涯一度も納付が遅れたことがない証明と読むことはできません。
| 確認したいこと | 書類の例 | 同じとは限らないもの |
|---|---|---|
| 指定税目・年度の納付額 | 市税の納税証明 | 所得・課税証明 |
| 証明時点の市税の滞納の有無 | 市税の滞納のない証明 | 一つの税目だけの納税証明 |
| 国税の未納税額の有無 | 国税の納税証明書その3 | 市税の滞納のない証明 |
| 一定期間に滞納処分を受けたか | 国税の納税証明書その4など | 現在の未納の有無 |
具体例
今日納付したら、今日の証明に反映される?
納付の完了と、発行窓口で収納情報を確認できる時点は必ずしも一致しません。国税庁も申告・納税の直後は当日発行できない場合を案内しています。市税でも急ぐ場合は、納付日と方法を伝え、何を提示すれば確認できるかを発行元に確認します。領収書等だけで即日発行できると決めつけないことが大切です。
判断の分かれ目
「現在未納がない」と「滞納処分を受けていない」は別
滞納処分は、差押え等によって徴収する法的な処分を指します。現在の未納額と過去の処分歴は同一ではなく、過去に処分を受けた後に納付が済むこともあります。施行令も金額に関する証明と、滞納処分を受けたことがない証明を別の事項として定めています。提出用件に合わせて証明事項を特定します。
根拠法令
地方税法
第20条の10
地方団体の徴収金等に関する政令所定の事項について、請求する者自身に関する証明を交付する制度を定めます。市税・県税の納税証明の基本となる規定です。
原文を読む地方税法施行令
第6条の21第1項第1号・第5号
確定額・納付額・未納額等と、滞納処分を受けたことがないことを、それぞれ証明事項として定めます。異なる事項の証明を同一視しないための根拠です。
原文を読む地方税法施行令
第6条の21第2項・第3項
法定納期限や証明請求時点に応じて、一定の古い年度の事項等を法定の証明事項から除外します。証明の対象期間を確認する必要があります。
原文を読む地方税法
第22条
地方税の調査・徴収等の事務で知った秘密の漏えい等を処罰します。税情報の取扱いでは、来庁した人の身元だけでなく、対象者の情報を受け取る権限も区別します。
原文を読む関連用語
- 法律・条例に基づいて税負担を定めること。
- 納付を受け、必要な手続によって税を取り立てること。
- 確定した額のうち、まだ納付されていない額。納期限の前後も合わせて読む。