同じ「払えない」でも制度を分ける
国保税を納めることが難しい場合と、病院でのを払えない場合は、対象となる支援が違います。国保税については所得等による法定の軽減、特別な事情に応じた減免、納付の相談があります。病院での負担には高額療養費や、一部負担金の減免等が関係します。
軽減・減免は金額の負担を軽くする仕組みで、納付時期の調整とは同じではありません。相談しただけで納税義務が消えるわけでもありません。どの費用の、どの期間について、どの制度の決定を受けたのかを分けて確認すると、相談後の行き違いを減らせます。
| 困っている負担 | 主な制度 | 確認する根拠 |
|---|---|---|
| 国保税の通常の負担 | 所得等による | 地方税法・政令・市 |
| 災害等で急に納付が難しい | 条例による減免・納付相談 | 市の基準と個別事情 |
| 保険診療費が高額 | 高額療養費 | 国保法・施行令 |
| 窓口の自己負担を払うことが困難 | 一部負担金の減免・猶予 | 国保法第44条と市の実施基準 |
所得や子育てに着目する軽減
所得が一定の基準以下のについては、・平等割の7割・5割・2割を減額する仕組みがあります。「国保税の総額が一律に7割引き」という意味ではありません。軽減を判定する所得には世帯主などの所得も関係し、の計算対象と同一とは限りません。
未就学児の均等割の軽減、出産する人の産前産後の対象期間に係る減額など、別の観点からの負担軽減も設けられています。低所得による軽減との組合せや、軽減する税の部分は制度ごとに異なります。必要な所得情報や出産の事実等が市に把握されているかを確かめることが大切です。
非自発的失業は給与所得の計算を変える
一定の特定受給資格者・特定理由離職者などは、国保税の所得割や軽減判定に用いる前年の給与所得を30%として扱う特例があります。前年の給与水準に基づく負担と、失業後の支払能力の差に対応するための仕組みです。国保税をそのまま30%にする制度ではありません。
対象になるかは、単に「失業した」「会社を辞めた」だけでは決まりません。雇用保険上の離職の区分等を確認し、対象となる期間を判定します。給与所得以外の所得や家族の所得もすべて一律に30%になるわけではありません。津久見市の案内には該当・非該当の確認資料があります。
急な困窮は事情を示して相談する
地方税法第717条は、天災等の特別な事情による減免を、条例に基づいて行う枠組みを置いています。市が定める基準に対し、被害、収入の減少、資産や生活状況、対象となる納期等を確認する必要があります。他自治体の「所得が何割減ったら対象」という数字を、そのまま津久見市に当てはめることはできません。
医療機関での一部負担金については国保法第44条に減額・免除・徴収猶予の仕組みがあります。津久見市も災害や失業等による生活困窮の相談を案内しています。受診の予定や必要な治療がある場合は、国保税の相談とは別に、医療費の支払が難しいことも具体的に伝えてください。
具体例
所得がゼロなら何もしなくても全部免除になる?
所得が少ない場合も、均等割等の計算と軽減判定があり、全額免除とは限りません。また市が世帯の所得を把握できなければ、適正な判定ができません。申告が必要か、所得情報が反映されているか、法定軽減以外の減免が必要かを分けて確認します。
倒産で退職したので、税額は7割安くなる?
非自発的失業の特例は、一定の給与所得を30%として計算する仕組みです。税額全体を7割減額するものではありません。対象者・離職の区分・対象期間を確認し、他の所得や人数による部分も含めて税額を計算します。所得による7割軽減とは別制度です。
判断の分かれ目
相談記録には制度と対象期間を残す
法定軽減の反映確認、減免の申請、徴収に関する相談、病院での一部負担金減免は、それぞれ処理する内容が異なります。どの制度について資料を受け取ったか、決定が必要か、本人へどの結果を通知したかを区別すると説明が明確になります。
根拠法令
地方税法
第703条の5第1項〜第3項
低所得世帯、未就学児、産前産後に係る減額。対象となる税の部分や判定方法を区別する。
原文を読む地方税法
第703条の5の2
一定の非自発的失業者の給与所得を30%として扱う計算特例と対象期間。
原文を読む地方税法
第717条
特別な事情等がある場合の、条例による国保税等の減免の枠組み。
原文を読む国民健康保険法
第44条
医療機関で支払う一部負担金の減額・免除・徴収猶予。国保税の減免とは別。
原文を読む関連用語
- 所得や年齢等の法令上の条件に従い、均等割等の計算を減額する仕組み。
- 特別な事情等を個別に確認し、条例等の基準に従って負担を減らす・免除すること。
- 保険診療を受ける際の患者負担。納付書で支払う国保税とは別。